ICReDD の MANABIYA プログラムについては、現在 ICReDD の助教を務めている元同僚のサイモン・クーパー先生から知りました。博士課程の一環として国際的な研究経験を積みたいという強い関心を以前から持っており、北海道大学全体、そして特に ICReDD が有する優れた研究環境を考えると、MANABIYA プログラムによってそのような研究交流が可能になると知ったことは、大変魅力的でした。
私は以前からメカノケミストリーに独自に関心を抱いていたため、特に伊藤研究室への応募を決めました。北海道大学では 3.5 週間の研究交流を行い、伊藤肇先生、久保田浩司先生、そして博士課程の先輩である近藤恵祐さんのご指導のもと、還元的メカノケミカル反応手法の開発に取り組む機会に恵まれました。伊藤研究室は(ICReDD 全体としても)分析機器・実験設備が非常に充実しており、本研究課題を進める上で申し分のない環境でした。

伊藤研究室のメンバーとの交流に加え、ICReDD が企画したさまざまな活動にも参加することができ、全体として非常に充実した経験となりました。具体的には、ベンジャミン・リスト先生による研究セミナーへの参加、ICReDD の他の教員(美多剛先生、辻信弥先生など)との交流、そして新設された ICReDD 施設の見学などが挙げられます。
北海道大学および ICReDD の卓越した学術環境に加え、札幌という街自体も非常に文化的に豊かな場所でした。北海道は、札幌農学校の設立やウィリアム・S・クラーク博士に代表される独自の歴史、味噌ラーメンやスープカレーに象徴される食文化、そして北海道神宮や小樽市といった美しい景観で、日本国内外から広く知られています。休日にはこれらを実際に体験することができ、札幌および周辺地域が非常に温かく活気に満ちた場所であると感じました。
総じて、この経験は私の博士課程におけるハイライトの一つです。ICReDD が掲げる学際的化学への取り組みを学び、多様で活発なチームを構成する研究者の方々と出会えたことは、大きな喜びでした。伊藤先生、久保田先生は、実験技術の幅を広げてくださっただけでなく、私自身のこれまでの研究経験や学術的背景を共有する機会も与えてくださった素晴らしいメンターでした。伊藤研究室の皆さんも非常に親切で、終始、素晴らしい滞在となるよう配慮してくださいました。国際的に広がりつつある化学研究コミュニティとつながりたいと考えるすべての方に、MANABIYA プログラムを強くお勧めします。
このような貴重な機会を提供してくださった伊藤研究室、ICReDD、そして北海道大学に、心より感謝申し上げます。
ストロング・クリスチャン
カリフォルニア工科大学 博士研究員

