鈴木章賞

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鈴木章賞は,北海道大学名誉教授 鈴木章先生の卒寿を記念するとともに,2010年ノーベル化学賞受賞の功績を称え,2021年に鈴木章賞組織委員会によって創設されました。
本賞は,広義の化学反応の発見に関する研究への顕著な貢献を表彰し,科学技術の発展に寄与することを目的としています。

鈴木章賞に設けられた “Akira Suzuki Award” と “ICReDD Award” の2つの賞は,実験化学分野 (Akira Suzuki Award) および,計算(理論)化学・情報科学分野 (ICReDD Award) において,化学反応開発に顕著な功績を収めた研究者に授与されます。各賞は,年齢・国籍を問わず毎年1名に贈られます。
毎年,授賞式および受賞講演会を開催し,受賞者には副賞としてメダルと賞金が贈呈されます。

2021年 Akira Suzuki Award 受賞者: Stephen L. Buchwald

Stephen L. Buchwald 氏は1977年ブラウン大学を卒業後,1982年,ハーバード大学で Jeremy Knowles教授のもとPh.D. を取得されました。カリフォルニア工科大学にて R. H. Grubbs 教授のもと博士研究員を務めた後,マサチューセッツ工科大学の教員となり,現在はCamille Dreyfus/カミーユ・ドレイファス化学教授を務めています。2000年アメリカ化学会 (ACS) よりACS Award in Organometallic Chemistry, 2006年ACS Award for Creative Work in Synthetic Organic Chemistryを,2010年には Gustavus J. Esselen Award for Chemistry in the Public Interest など数多くの賞を受賞しています。
2013年に ACSよりアーサー・C・コープ賞,また,2014年はライナス・ポーリング賞および Ulysses Medalを受賞。2015年にBBVA Frontiers in Knowledge Award in Basic Sciencesを,2016年にはニューヨークACSからウィリアム・H・ニコルズ賞を受賞しています。2017年,名古屋メダルでゴールドメダルを,アメリカ化学会デラウェア支部からCarothers Award を受賞し,2018年にはテトラへドロン賞および Dr. Karl Wamser Innovation Award(ミュンヘン工科大学)を受賞。2019年にはロジャー・アダムス賞 (ACS) とウルフ賞化学部門を授与されました。2021年には,中国化学会から有機金属分野でHuang Yaozeng Award in Organometallic Chemistryを,ACS Northern NJ Organic Topical Group の Award for Creativity in Molecular Design and Synthesisの受賞が決定しています。アメリカ芸術科学アカデミーフェロー,米国科学アカデミー会員。

2021年 ICReDD Award 受賞者: David J. Wales

David J. Wales氏はケンブリッジ大学で1985年に学士号,1988年にPh.D.を取得され,2004年にScDを取得されました。1989年にLindemann Trust Fellow,1990年にResearch Fellow at Downing College Cambridge,1991年にLloyd’s of London Tercentenary Fellow,1991年から1998年までRoyal Society University Research Fellowを務め,1998年にケンブリッジ大学の講師となり,現在は化学物理の教授であり理論グループの主任を務めています。1985年にはケンブリッジ大学Norrish Prize for Chemistry 及び Gonville and Caius College Schuldham Plate,1992年にMeldola Medal and Prize,2015年にTilden Prizeを王立化学会より受賞し,2005年にはコーネル大学のBaker Lecturer,2007年にはピッツバーグ大学の初代 Henry Frank Lecturer,2018年には米国NISTのDistinguished Lecturerを任命され,2020年にはカリフォルニア大学バークレー校のVisiting Miller Professorshipを授与されています。2016年に英国王立学会のフェローに選出され,2020年には,Alexander von Humboldt財団からフンボルト研究賞を受賞しました。主な研究業績はエネルギーランドスケープの確立であり,ケミカルバイオロジー,分光法,機械学習,クラスター,固体,表面などへと展開されています。

概要

鈴木章先生は,1930年9月12日,北海道でお生まれになりました。

1954年北海道大学理学部化学科をご卒業後,1956年同大学院理学研究科修士課程を修了,1960年に同博士課程を修了され,1961年同工学部合成化学工学科にて助教授,1973年より同応用化学科教授を務められ,1994年定年退官,北海道大学名誉教授となられました。

ご退官後は,1994年岡山理科大学教授,1995年から2002年まで倉敷芸術科学大学教授を務められ,この間,2001年に米国パデュー大学招へい教授,以降も北海道大学を含む国内外の様々な大学にて招へい教授,名誉教授となられ,2015年には,世界的に極めて顕著な教育研究業績を挙げた研究者のうち,長期にわたり北海道大学の教育研究の進展に寄与すると認められた者に与えられる北海道大学ユニバーシティプロフェッサーの称号を授与されました。

1963年からの2年間,米国パデュー大学の H. C. Brown研究室に博士研究員として,有機ホウ素化合物の合成と利用に関する研究に従事し,帰国後もこの分野をさらに発展させ多くの卓越した業績を挙げておられます。中でも1979年に報告された,パラジウム触媒を用いる有機ホウ素化合物のクロスカップリング反応は有機合成化学のみならず,触媒化学や材料科学などの広い分野に多大な影響を及ぼした研究であり,2010年ノーベル化学賞の受賞理由となった「鈴木カップリング」反応は,医薬や農薬,IT機器に不可欠な液晶,有機ELなど,私たちの生活に身近な製品の開発や量産化に大きな貢献を果たしています。

組織

受賞者の選考は,鈴木章賞組織委員会の委員長が委嘱した国内外の有識者で構成される各選考委員からの推薦に基づいて行われます。選考委員からの推薦は,鈴木章賞組織委員会で検討され,最終的に受賞者が決定されます。

鈴木章賞 組織委員会

委 員 長:澤村 正也(北海道大学 教授)
副委員長:武次 徹也(北海道大学 教授)
     伊藤 肇(北海道大学 教授)
     佐藤 美洋(北海道大学 教授)
     前田 理(北海道大学 教授)
     小松崎 民樹(北海道大学 教授)

Akira Suzuki Award 選考委員

Timothy F. Jamison(マサチューセッツ工科大学 教授)
Bernhard Breit(フライブルク大学 教授)
Benjamin List (マックス・プランク石炭研究所 教授/ICReDD主任研究者,特任教授)
澤村 正也(北海道大学 教授)
伊藤 肇(北海道大学 教授)
佐藤 美洋(北海道大学 教授)

ICReDD Award 選考委員

Michael Rubinstein(デューク大学 教授/ICReDD主任研究者)
Alexandre Varnek(ストラスブール大学 教授/ICReDD主任研究者)
佐藤 啓文(京都大学 教授)
武次 徹也(北海道大学 教授)
前田 理(北海道大学 教授)
小松崎 民樹(北海道大学 教授)
長谷川 淳也(北海道大学 教授)

受賞者

初代受賞者

Akira Suzuki Award:

 2021  Stephen L. Buchwald (マサチューセッツ工科大学)

ICReDD Award:

 2021  David J. Wales (ケンブリッジ大学)

参加登録

受賞講演会への参加登録は後日開始いたします。

授賞式および受賞講演会は,2022年3月12日 – 13日にデューク大学で開催される第4回ICReDD国際シンポジウムの一環として開催されます。

お問い合わせ

鈴木章賞に関するお問い合わせはこちらまで:

office@icredd.hokudai.ac.jp

Akira Suzuki Award と ICReDD Award は東ソー株式会社からの協賛金にて運営されています。