リプトロットデヴィッド講師のコメント

ある学会でICReDDの優れた研究成果を知ったことをきっかけに、MANABIYAに参加しました。化学反応発見のためのAFIR法を学びたいと思い、前田教授ならびに美多教授のグループ両方に参加しましたが、参加後すぐにAFIR法の素晴らしさに深く感心し、自分の研究グループで進行中の研究にも取り入れたいと思いました。滞在中は、多くの研究者の皆さんから丁寧なサポートをいただき、AFIR法を徹底的に理解することができました。5週間という短い滞在期間ながらも、ここで得た結果は、すでに外部資金の獲得に直接繋がっています。また、この結果に基づいた化学合成に関する論文を近いうちに発表できそうです。

合成専門と計算専門の両研究室に参加できたことは本当に楽しい経験でした。こうした研究グループが日本で働いている様子を間近に見られたことは私自身の知見を広める体験でしたし、またICReDDにおける研究の進め方には非常に印象深いものがありました。私自身はすでに10年以上、研究者として化学反応の発見に取り組んでいますが、それでもなお、機械学習、データサイエンス、計算化学、および新しい合成方法を組み合わせるICReDDのアプローチは革新的だと感じました。ICReDDでは、様々な専門分野やバックグラウンドを持つ研究者と話す機会があり、彼らは皆オープンで自身の研究について熱く語る方たちでした。私自身の研究プロジェクトの目的は割と狭い範囲に絞られていましたが、ICReDDでの有意義な議論のおかげで、その範囲を大きく超える研究の方向性へ目を向けたたくさんの新しいアイデアを得ることができました。

また、優れた科学のプログラムという枠を超えて、北海道での滞在は快適かつ非常に楽しいものでした。ICReDDの事務職員の方は、航空券や宿泊の手配を非常に親切に対応してくださいましたし、空港から札幌までの移動も簡単でした。私は以前から日本を訪れたいと思っており、今回の滞在は地元の食べ物、名所、祭りなど、日本の魅力を経験できた素晴らしい機会となりました。おすすめのレストランを色々教えてもらって、ジンギスカン、スープカレー、信じられないほど美味しい寿司などの料理を味わえました。また、大学の食堂でのランチタイムも、美味しい食事と、楽しい仲間との出会いを楽しむことができました。研究室が開催してくれたバーベキューも美味しかったです。温かく歓迎してくださった皆様のおかげで私の日本滞在はスムーズで楽しいものとなりました。札幌は観光スポット、博物館、醸造所、バー、ショップ、レストランがたくさんあり、とても興味深い街です。交通アクセスが充実しているため、週末には温泉町である登別市や港町の小樽市への小旅行にも行きました。

結論として、MANABIYAを通じたICReDDへの滞在を強くお勧めします。自分にとって新しい研究文化を経験する素晴らしい機会であり、優れた科学に触れることができます。高い意欲を持つ専門家と共に働き、研修を受ける非常にいい機会です。優れた事務サポートにより、ICReDDへの滞在は難しいこともなく快適ですし、活気ある札幌や美しい北海道で過ごす時間を逃す手はありません。