化学反応創成研究拠点(WPI-ICReDD)/大学院理学研究院でICReDD拠点長の前田 理教授がフンボルト賞を受賞し、6月26日(木)、ベルリンで開催された授賞式に出席しました。

フンボルト賞は、ドイツのアレクサンダー・フォン・フンボルト財団の創設による国際的学術賞で、学術における基礎的な発見、新たな理論や洞察が、自身の研究分野内外に大きなインパクトを与え、今後も最先端の研究成果を生み出していくことが期待される研究者に対して授与されます。候補者の選考は、原則としてドイツの研究者からの他薦によって行われ、受賞者はドイツでの研究滞在に招待されます。
前田教授は、ICReDD主任研究者かつドイツ・マックス・プランク石炭研究所のベンジャミン・リスト教授の推薦を受け、下記の顕著な功績により表彰されました。
計算化学による化学反応予測法の先駆者、かつ、反応予測データベース構築の可能性にも道を拓いた。また、化学合成分野における機構解明や新反応の発見にも大きく貢献している。未知の化学反応を第一原理から予測する方法論の確立に力を注ぎ、反応設計の加速と新たな反応の発見に向けて、計算科学者や有機合成化学者と研究分野の枠を超えた融合研究に積極的に取り組んでいる。ドイツでは有機触媒を用いた不斉反応の機構解明に焦点を当てる。