Hokkaidoサマー・インスティテュート(HSI)2025では、ICReDD教員による科目
「世界を先導する分子化学ⅠB(最新光触媒化学&固体光化学のフロンティア)」が開講されます。
本授業では、ノーベル化学賞を受賞したMacMillan研究室出身で、現在プリンストン大学で光反応の第一人者であるRobert R. Knowles教授を招いて実施します。Knowles教授は、光触媒を使ったラジカル反応の基礎から応用、さらに最新の光触媒技術について講義を行う予定です。特に、彼が提案したProton-Coupled Electron Transfer (PCET) を使った反応開発は、多様な光反応に応用されており、非常に高い汎用性があります。
授業の目的は、フォトレドックス触媒の基本原理を理解し、それを応用した化学反応の設計と最適化を学ぶことです。フォトレドックス触媒反応では、光エネルギーを受けた触媒が電子を移動させ、低エネルギーで化学反応を進行させることができ、環境に優しいプロセスを実現することができます。具体的な反応例を通して、特にC-C結合形成への応用について詳しく解説します。本授業を通じて、持続可能な化学プロセスの構築や、従来の方法では困難であった分子変換反応を実現する知識を身につけます。最終的には、習得したフォトレドックス触媒反応の知識を活用し、グリーンケミストリーの観点から有用な化学反応を提案できるようになることを目指します。加えて、赤色光応答性フォトスイッチに関する最近の研究や、光照射による物質の構造変化に関する授業も行う予定です。
開講期間は6/10(火)~6/12日(木)、学生・社会人等対象です。
総合化学院の修士課程の学生は「化学特別講義」として、博士後期課程の学生は「先端総合化学特論II」として履修可能です。
他学院の学生も「大学院共通授業科目」として履修可能ですので、ぜひご登録ください。
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